ナースなる

看護師になるには?中卒や高卒からの最短コースや、社会人が目指すルートなども解説。

准看護師資格は廃止される?まだ採用はある?

   

准看護師について一般の人があまり知らないのが、准看護師という資格。これは国家資格である看護師と違って、都道府県知事による免許です。
かつて不足するナースを補うために誕生した資格で、医師や看護師から指示をもらい、仕事をします。

正看護師との違い

教育課程は2年と、看護師より1年短くなっています。准看護学校は、高校を卒業していなくても入れます。
中学を卒業してすぐ入れば、18歳で准看護師になれるということです。正看護師よりも簡単に取得できる資格と言えますね。
資格を取得した都道府県でしか働けないのではと心配になる人もいるようですが、他の県でも問題なく働くことができるので安心してください。
医師や看護師の指示が必要な資格ですが、注射や点滴もできますし、実際は看護師と同じ仕事をしています。患者さんからすると、どちらも同じナースです。
自らの判断で看護業務を行うことができないのが、看護師と違うところです。給料も比較的安く、役職に就くのも難しいのが現実です。

廃止されるの?

実は准看護師の数は、どんどん減っています。
2004年と2013年の就業者数を比べると、准看護師は0.881倍。それに比べ、看護師は1.21倍に増えています。
これは、より質の高い看護が求められているためです。
日本看護協会は、准看護師を廃止して看護師へ一本化したいと考えています。准看護師養成施設へ看護師養成への転換を、准看護師へは看護師資格の取得を推進しています。
実際、神奈川県では准看護師の養成を停止する方針です。(本県の准看護師養成停止に関する県の考え方について

ただ、すでに准看護師資格を持っている人が働けなくなることは無いでしょう。(保健師助産師看護師法の改正が必要のため)
今も看護師が不足している中、准看護師が働けなくなるのは現実的ではありません。看護協会と違い、日本医師会では准看護師を守る立場をとっています。

採用されにくい?

正看護師しか採用しないという大きな病院もあれば、人件費を抑えるために准看護師をどんどん採用している個人医院やクリニックもあります。
入院患者7人に対して看護師1人以上を配置する「7対1看護配置」というのがあります。手厚い看護を提供する病院へは、報酬を多くしようという制度です。
病院が7対1看護配置を認められるためには、正看護師が7割以上でなくてはならないのです。そのため、7対1を実施している病院では准看護師の採用をセーブしています。
それもあって、看護師と比べると、病院よりも規模の小さい診療所や介護老人保健施設などで働く割合が多めになっています。
採用されやすいかどうかは、その病院の方針次第といえるでしょう。

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